21世紀、自由と民主主義の憂鬱

20世紀における自由と民主主義の勝利は、反自由主義・反民主主義勢力が科学力や経済力の面で立ちいかなくなって自滅したことが大きな要因であった。

昨今の中国の台頭をみるに、すべての人民と組織が共産党に従う独裁制でありながら、世界最大の人口を抱え、市場メカニズムの導入に成功し、科学力振興も旺盛で、科学力や経済力の進歩はとどまるところを知らないように見える。

21世紀、自由主義・民主主義は勝利し続けることができるのだろうか。

 

そもそも人類史全体を見れば、自由と民主主義というのはごく最近もたらされた例外的な繁栄の要素である。

自由主義と民主主義によって我々が享受している人権は、とても珍しい特権なのだ。

この先、民主主義国家が没落し、専制と人権抑圧の嵐が吹き荒れる暗黒時代が到来したとしても、人類史の中では普通のことだと肝に銘じなければならない。